『発音・アクセント』
皆さんはどのように勉強していますか?
『発音・アクセント』に関してはいろいろな参考書があふれているのですが、受験生もどのように勉強してよいのかわからず、結果的に最後まであまり勉強せずに残ってしまうことも多いです。
発音記号を覚えるのも最初は敷居が高いですし、発音アクセント問題はやり始めると意外に量が多いので勉強が続かなくなってしまうんですよね。
しかし、発音・アクセント問題はセンター試験でも18点分出題されています。
※センター試験では長文セクションを取れるようにするのが先ですが、センターで高得点を狙っていきたい人は発音・アクセント問題も対策する必要があります。
というわけで今回は
『【受験生必見】成果の出る発音・アクセントの勉強法&参考書』
をお届けします!
【受験生必見】成果の出る発音・アクセントの勉強法&参考書
(1)成果が出る発音の勉強方法
発音の勉強方法としては『4つの段階』に分けて勉強を進めていくとスムーズに勉強できると思います。
イメージとしては以下のような感じです。
- まずは英語の音声を聞いて真似してみる(最初はカタカナでもOK)。
- 発音記号を覚える。
- 母音の基本の読み方を覚える。
- 特定の綴りの発音のパターンと例外を覚えていく。
では『①カタカナを使ってもよいので、まずは英語の発音を意識することからはじめる』についてみていきましょう。
①まずは英語の音声を聞いて真似してみる(最初はカタカナでもOK)。
最初、発音を勉強するときにやってしまいがちなのが
としてしまうのですが、これはかなり挫折する可能性が高いです。
そもそも、単語を覚えるときに発音を全くせずに覚えている人も多いと思います。
僕の経験上ですが全く発音を意識したことのない人がいきなり『発音記号』の勉強をし始めてしまうと、英語の音に全く慣れていないため勉強しても訳が分からず、結果的に挫折してしまうことが多いように感じます。
ではどうすればよいのか?
まずは『英語の音声を聞いて真似してみる』ところからはじめましょう。
最初は音として100%正しくなくても良いんです。
英語の音声を聞いて、聞こえた通りに発音してみる。
その発音の仕方を自分なりのカタカナでも良いので単語帳に書き込んでおく。
それをするだけで自分が間違えて発音していた部分に気づくと思います。
例えば、allowを『アロウ』と発音していたり(実際は『アラウ』と発音します。)
warを『ワァー』と発音していたりすることがよくあります。(実際は『ウォー』と発音します。)
実は僕も高校生の時は発音の仕方が全く分からず上にあげたような間違いをしてしまっていました(・・;)
これをするだけでも、英語の発音に対する意識が変わり発音問題にぐっと取り組みやすくなると思います。
まずはここからはじめてみましょう!
次に『②発音記号を覚える』に進みましょう。
②発音記号を覚える。
①をやりはじめて『英語の発音』に対してあまり抵抗感がなくなったらいよいよ次のステップ、『発音記号を覚える』に進みましょう。
発音記号というとどのようなイメージを持っていますか?
と思っている方も少なくないと思います。
しかし発音記号を覚えるのは皆さんが思っているほどは大変ではありません。
いろいろな説があるようですが発音記号全部の数を合わせても45個程度に収まりますし、その中でもローマ字の読み方と同じでいいものもいくつかあるので、思ったより楽に覚えていくことができます。
ただし、『いきなり発音記号の表を見て全部覚えていこうとするのはやめましょう!』
味気ない勉強になってしまい、挫折してしまう可能性が高いからです。
発音記号を勉強するときは、発音・アクセント問題の収録されている参考書を勉強していく中で実際に問題に出てきたものから一つずつ覚えていく方が楽だと思います。
僕のおすすめは母音の問題に初めに取り組んで、母音の発音の基本から学んでいくことです。
その理由については③で詳しく見ていきましょう。
③母音の基本の読み方を覚える。
②の最後で『母音の問題からはじめて、母音の基本の読み方を覚えるところから始めると良い』とお話しさせていただきました。
その理由は『「綴りには基本の読み方がある程度きちんとある」ということを学ぶのに母音を学ぶのが一番適切で、後でも役に立つから』です。
例えば母音は『a i u e o』というものがありますよね。
実はこの『a i u e o』には基準となる読み方2つずつくらい存在しています。
『長母音』と呼ばれる読み方と『短母音』と呼ばれる呼び方です。
長母音は簡単に言うと『アルファベット読み』で、短母音は『ローマ字に近い読み方』だと思ってください。
つまり『a i u e o』それぞれの母音に『アルファベット読み』と『ローマ字に近い読み方』があるということですね。
たとえば『o』でいうとこんな感じです。
O | |
アルファベット読み(長母音) | [ɑ] ([ɔ]) |
ローマ字に近い読み(短母音) | [ou] |
※[ɑ] は縦に口を大きく開けて言う『ア』で、[ɔ]は少し口を大きめに開けて言う『オ』、[ou]は普通に『オウ』でOK。
※[ɑ] はアメリカ英語の発音で [ɔ]はイギリス英語の発音ですが、基本的に[ɑ] で覚えておけば問題ない。
つまり『o』の基本的な読み方は[ɑ] か[ou]だと思っておくとよい。
これがわかっていると実は中学校からなかなか覚えられなかったものが覚えやすくなったりするのです。
例えば、みなさんは『go』の発音を正しく言うことはできますか?
goは『ゴー』でしょうか?それとも『ゴウ』でしょうか?
ここで『o』の基本的な読み方を思い出してみましょう。
『o』のアルファベットの読み方は[ou]でした。つまり『オウ』ですね。(決して『オー』ではないことに注意して下さい。)
そう考えると『go』の読み方は『ゴー』ではなく『ゴウ』だと分かります。
ただただ単語単体で丸暗記するとなかなか覚えられないと思いますが、基本にのっとって覚えていけば効率よくかつ苦労も少なくおぼえていくことができるはずです。
また、このように先に基本的な読み方を覚えておくことによって
『何が原則どおりで、何が例外なのか』を整理して覚えていくことができます。
発音の問題集などを見てみると、例外的な規則をまとめてのせておいてくれていることも多いのですが、そもそも何が基本なのかをわかっていないとあまり役に立ちませんよね。
基本をしっかりとわかっておけば
というような感じで納得しながら勉強を進めていくことができます。
というわけで、その先の勉強をスムーズにするためにも母音の基本の読み方の勉強をしておきましょう!
④特定の綴りの発音のパターンと例外を覚えていく。
いよいよ最終段階です。
発音の問題集を見てみると『特定の綴りはこうやって読みますよ』というルールがたくさん収録されており、それは別途覚える必要があります。
例えば、冒頭で紹介した『allow』という単語に関してはこんなルールが使えます。
『ow』『ou』は原則[au](アウ)と読むことが多く、[ou](オウ)と読むのはむしろ例外的である。
そう考えると『allow』は当然『アラウ』と読むのが分かりますよね!
こういった特定の綴りや綴りのセットでの発音のルールは毎日1つずつでもコツコツ覚えていくと、入試に出てくる問題のパターンが分かるようになり問題が解けるようになってきます。
しかし、一気にルールを覚えようとしてもなかなか覚えられないですし、続かなくなってしまうのでこれも毎日コツコツとルールを少しずつ覚えていくことをおススメします。
次はアクセントの勉強方法についてお話しします。
(2)成果が出るアクセントの勉強方法
アクセントに関しては、以下の手順で勉強していきましょう。
- 特定の綴りによって決まるアクセント位置を覚える。
- 名前動後・形前動後のルールを覚える。
- 上記のルールに当てはまらない例外を押さえていく。
①特定の綴りによって決まるアクセント位置を覚える。
発音の時と同じように、アクセントにも特定の綴りによってアクセントの位置を判断できるというものがあります。
例えば以下のようなものです。
『ee/oo』のある位置にアクセントがある。
例)kangaroo ・shampoo
日本語で『カンガルー』『シャンプー』と言っているので勘違いしてしまいますが、本来の発音は『カンガルー』『シャンプー』なんですね!
まずは、このように綴り字でアクセントの位置を判断できるものを覚えていきます。
これをやるだけで相当数のアクセント問題が解けるようになると思います。
②名前動後・形前動後のルールを覚える。
『名前動後・形前動後』というルールを聞いたことがありますか?
以下のようなルールになります。
同じ綴りの単語でも『名詞や形容詞⇒前にアクセント』『動詞⇒後ろにアクセント』になりやすい。
なお、このルールが使いやすいのは基本的に『2音節語』だけである。なぜなら、2音節以上あると、どこを基準に前と後ろを決めてよいのかわかりにくいからである。
(例)project (赤字がアクセント)
(名)proj-ect「計画」
(動)pro-ject「~を計画する」
このように同じ綴りでも品詞が変わることによって、アクセント位置も変わるものはたくさんあります。
①の『特定の綴りでアクセントの位置を判断できるものを覚えていく』のに加えて、この『名前動後・形前動後』のルールに当てはまるものも覚えていきましょう。
③上記のルールに当てはまらない例外を押さえていく。
①②のルールに当てはまるものも出題されるのですが、やはり入試は『例外』を押さえているかもチェックしてくるものです。
そのため①②を学びつつ、それに当てはまらない『例外』もちゃんと覚えていくことが必要となります。
よく入試に出題される例外に関しては、発音・アクセントの参考書に必ずまとまっていますからそれを覚えていくのが良いでしょう。
(3)発音・アクセントのオススメ参考書3選
①UPGRADE英文法・語法問題文法・語法・語い・熟語・会話・発音/アクセント
値段 | 1393円 |
発売日 | 2015/3/6 |
対象 | 中堅私大・センター試験~難関私大・国公立を目指す人 |
カバー範囲 | 高校標準~難関大私大・国公立大レベル |
おススメ度 | ★★★(とってもオススメ!) |
UPGRADEは非常に有名な問題集で、基本的には『英文法・語法』の対策でよく使われるものです。いろいろな高校で採用されており、受験生の間でとても人気の高い参考書です。
もちろん『英文法』や『語法』の分野も素晴らしいのですが、僕はこの参考書は『発音』『アクセント』のルールに関しても非常にうまくまとまっているなと思います。
数を増やしすぎることなく本当に出るものだけをルール化してまとめてくれているので、やればやるほど成果が実感できモチベーションが継続できます!
UPGRADEを持っていても、発音・アクセントの分野を見たことがない人が意外と多いのですが、ぜひ見てみてくださいね。
ただ、注意点としては『母音の基本の発音の仕方』などに関する説明がないことです。ルールとしてはうまくまとまっているのですが、基本がない人には理解しにくい部分もあります。
そのため発音の基本がわかっていない人は②の参考書も併用して使うのをおススメします!
②大学入試 関正生の英語の発音・アクセント プラチナルール
値段 | 1080円 |
発売日 | 2015/11/19 |
対象 | 中堅私大・センター試験~難関私大・国公立を目指す人 |
カバー範囲 | 高校標準~難関大私大・国公立大レベル |
おススメ度 | ★★★(とってもオススメ!) |
この参考書は、発音・アクセントの勉強をUPGRADEにプラスして買っておいてほしい参考書です。
最初にある母音の発音の基本については類書の中では一番丁寧にまとまっていると思います。
また、発音記号の読み方も最初に簡単にまとまっておりすぐに参照できるものになっています。
発音・アクセントの勉強は初めが大事だと思うのですが、この参考書を使えば出だしでくじけることなく勉強を進めていくことができるでしょう。
UPGRADEとこの参考書を使えば、発音・アクセントは間違いなく得点源になります。この2冊をうまく併用して取り組んでみてくださいね!
③短期で攻める最頻出問題発音・アクセント300
値段 | 1188円 |
発売日 | 2010/12/1 |
対象 | 中堅私大・センター試験~最難関私大・国公立を目指す人 |
カバー範囲 | 高校標準~難関大私大・国公立大レベル |
おススメ度 | ★★(時間がない方にオススメ!) |
もし『UPGRADE』や『プラチナルール』が終わってしまって、演習量を増やしたいのであればこの『短期で攻める最頻出問題発音・アクセント300』をおススメします!
センター試験や私大の発音・アクセントの問題が300問収録されていて、演習本としては適切な参考書です。
また別冊付録として『発音・アクセント問題 頻出語500』がついてきます。
この冊子も発音・アクセントの頻出語の中で見落としているモノがないか確認したいときに使える非常に便利なものになっています。
この参考書だけでもかなりのルールを収録しているので、もし時間がない人はこの参考書だけ完璧にするという手もアリだと思います。
もし、自分でどうしたらよいか判断がつかない場合はコメントかお問い合わせにていつでもご相談くださいね。
いかがでしたでしょうか。
冒頭でも言いましたが、発音・アクセントはついつい後回しになってしまうものです。
しかし、早期にこの2つに取り組むことで英語を音読練習する時に詰まることがなくなりますし、リスニングにもかなりの効果があることは間違いありません。
できるだけ早い時期から、この2つを意識して勉強していけるようにしましょう!
それでは、おおぐしでした。