英検1級リスニング段階別攻略法!1級リスニングはこの順序で勉強しよう!

英検1級のリスニング対策、皆さんはどのように行っていますか?

『リーディング』『ボキャブラリー』であれば大学受験などでも勉強してきているため、どのように勉強するのかがイメージがつきやすいと思います。

しかし『リスニング』に関しては大学受験の際に力を入れて勉強した人はそこまで多くありません。

そうなるとTOEICや英検のリスニングをしようと思っても

リスニングの勉強法わかんないし、やる気にならなくて進まないよ~~!

といった感じで困ってしまうんですね。

今回はそんな状態を避けるために『英検1級を突破するリスニング力』をつけるための『段階別勉強法』をお伝えします!

今回紹介する手順に従って勉強していただければ、リスニングの勉強法に悩んでいる方もきっと突破口が見えてくると思います。ぜひ参考にしてみてくださいね。

ではいきましょう!

①英検1級のリスニングの形式を確認しよう!

まずは英検1級のリスニングでどのような問題が問われるのかを確認しておきましょう。

PARTは全部で4つあります。

一つ一つ説明していきますね。

Part1:ダイアログ問題

2人または3人での会話が流されて、それに対して問題用紙に印刷されている4つの選択肢の中から正解を選ぶ問題です。

会話文なので、ほかのパートに比べると短く得点しやすいパートではあると思います。

しかし、後半になるにつれて会話の長さはどんどん長くなってきます。

また、僕自身は時々自分の知らない話題などが出題されて戸惑うこともありました。

会話文は自分の知らない表現などが出てくると途端にわからなくなったりもします。

知らない会話表現をこまめに覚えておく大事さを教えてくれるパートです。

Part2:パッセージ問題

Part2では、180語~200語程度の英文とその内容に関する質問に答える形式です。

読まれる文章も科学的なテーマなども多く、ほかのパートと比べると難しいので苦労する人が多いパートでもあります。

このリスニングができるようになるために、そもそも強靭なリーディング能力が必要になると思われます。

英検1級の対策の初めに、この『Part2』の問題を解きまくることによってリーディング力とリスニング力を上げて1級に合格なさった方も知り合いの中にいたりします。

『いきなり英検1級のリーディング問題がつらい…』という方にはそんな方法もありかもしれませんね!

Part3:リアルライフ問題

まず問題に印刷されている30語程度の質問を読む時間を10秒与えられます。それを読んだ後に、流れてくる放送を聞いて質問に答える形式です。

トピックは名前の通り『アナウンス』『電話対応』『講義』などなど『実生活』に基づいたテーマばかりです。

Part2に比べると内容は平易なことが多いのですが、紛らわしい騙し方をしてくるパートでもあります。

内容が平易な分、あまり落としたくないパートでもあるので十分に注意して取り組む必要があります。

Part4:インタビュー問題

1:1のインタビューを聞いて、終了後に流れる2つの英語の質問に対して答えを選ぶ形式です。

英文は合計600ワード程度で、ほかのパートに比べると段違いに長いのが特徴です。

また、アメリカやイギリスのアクセントだけではなく、ほかの国の英語のアクセントを持った人がインタビューを受けている設定の場合もあり、その場合は聞き取りに苦労することも多いパートになります。

このパートを得点源にするためには、日ごろからいろんなアクセントの英語に聞きなれておくことと、長い英語を聞くことに慣れておく必要があります。

②リスニングが聞けない4つの理由とその解決法

僕の生徒さんの中にも

リスニングがどうしても苦手で、全然聞き取れるようにならないんです…。

と相談しに来る方はたくさんいます。

僕自身もリスニングが全くできなかった(特に高校生時代)ので、その気持ちはよくわかります…。

昔の僕とその方たちに共通しているのが『なぜ自分が英語を聞き取れないのか』が分かっていないことなんです。

実は『なぜ自分が英語を聞き取ることができないのか』を自分で分析することができれば、おのずと解決方法は見えてくるんですよね。

僕なりに英語が聞き取れない理由をあげるとすると、大きく分けて4つあります。

<英語が聞き取れない理由>

  1. 自分が思っている音と実際の音が一致していない。
  2. 速度が速すぎてついていけない。
  3. 知らない単語や熟語が含まれている。
  4. 読んでも理解するのが難しい文構造になっている。

この4つが、リスニングができない4大理由だと思います。

①と②に関しては単純なリスニング力の欠如が大きな原因であり

③と④に関してはリーディング能力の不足が大きな原因だと思います。

それぞれ①~④まで順番に見ていきましょう。

(1)自分が思っている音と実際の音が一致していない

リスニングをやっていて『全然わからなかった…。』と思った後にスクリプトを確認してみると

あれ?見たら全然難しくないぞ…。なんであんなに聞き取れなかったんだろう?

となることがなるのは少なくありません。

これが起きる一番の原因としては『自分が思っている音と、実際の音が一致していない』ことが挙げられます。

『自分が思っている音と、実際の音が一致していない』とはどのような状態を指すのでしょうか?

例えば以下の英文があったとします。

Please let us know before you go home.

(訳:家に帰る前はお知らせください)

これをカタカナ英語で発音してみると

Please let us know before you go home. ⇒ プリーズ レット ミー ノウ ビフォー ユー ゴウ ホウム

といった感じになると思います。

しかし!ここに大きな落とし穴があるんですね。

英語では違う単語でも音がくっついて発音されたり(連結音)、逆にほとんど聞こえないくらい弱く発音されるものがあります

つまり、カタカナ英語のままで発音されないものもたくさんあるのです。

例えば、この文章の『let us』の部分で考えてみましょう。

『let us』はカタカナ英語で発音すると『レット アス』になります。しかし、実際はこのように発音はされません。

英語では『「子音+母音」はくっついて発音される』というルールが存在します。

そう考えると『let us』は『let us』のようにくっついて発音されることになりますよね。

つまり『レット アス』ではなく『レトゥス』もしくは『レス』のように聞こえるんですね。

これにまつわる印象的なエピソードが昔にありました。


センター試験のリスニング対策として、ある生徒さんにリスニング問題をやってもらっていた時のこと。

その生徒さんがある問題でずっと『????』というような顔をしているんです。

どうしても気になったので問題をその生徒さんが解き終えた後に

とっても気になっていたので、いったい何があったのが聞いたんです。

そうしたら、なんと文章中に出てきた『let us』を『lettuce(野菜のレタス)』と聞き間違えていたんです!

絶対に『レタス』なんか出てこないような場面で、急にどう考えても『レタス』にしか聞こえない発音のものが出てきてしまった。

その結果…

あれ?なんでこんなとこで急に『レタス』が出てきた?!わからん…

となって大パニック!!! なんてこともありました…


『let us』と『lettuce』なんてリーディングであれば絶対にまちがえることがないのに、リスニングだと同じに聞こえるので間違えてしまうんですね。

じゃあ、どうすればよいの?!

という話になると思うのですが、これに関しては(5)解説させていただきますね。

(2)速度が速すぎてついていけない。

『読まれているスピードが速すぎてついていけない』

これもリスニングをやり始めの時はよく起きる現象です。

これもスクリプトを見てみたら

あれ?見たら全然難しくない…。

となるパターンのものですね。

これの原因としては『英文を前からカタマリごとに意味を取る能力がない』ことが挙げられると思います。

リスニングに取り組み始める前は、基本的に『リーディング』を中心とした勉強をしてきているはずです。

『リーディング』の問題は選択問題だけではなく日本語に訳す問題も多いので、英文を読むときに前から訳していくのではなく『訳し上げ』たりしながら読むことを沢山あります。

そうすると、普段から英語を前から読んでいくのではなく『訳し上げ』たりしながら読む癖がついてしまうんですね。

英文を訳し上げる癖がついていると、リスニングは当然苦手になってしまいます。

リスニングの場合は、どんどん英文が前から読まれるので訳し上げたりして考える余裕がないからです。

これを克服するには『英文をカタマリごとに前から読めるようにする訓練』が必要になります。

この訓練方法に関しても(5)で説明させてもらいますね!

(3)知らない単語・熟語が含まれている。

もちろん文章の中に知らない単語や熟語が含まれている場合も、意味を理解するのが難しくなります。

この場合は、その覚えてなかった単語・熟語を覚えることによって問題を解決できますね。

一番シンプルで解決しやすい問題だと思います。

(4)読んでも理解するのが難しい文構造になっている。

英検準1級・1級レベルになってくると、読んだとしても結構難しい文構造のものがリスニングで出題されるようになってきます。

自分がリーディングの際に読んでも難しい文構造のものは、当然聞いても理解できない可能性が高いです。

例えば英検1級のリスニング問題集の中で以下のような英文が出題されています。

Described as a committed Christian with a passion for peace and human rights, Haw sleeps in Parliament Square , and over the years has build up a large and highly visible display of anti-war banners and placards, many of which have been presented by well-wishers.

(英検1級リスニング問題150より抜粋)

どうでしょうか?このレベルのものが英検1級だとリスニングで読まれてしまうんですね…。

この場合の解決策も(5)で一緒に見ていきましょう!

(5)リスニング苦手克服の最強の方法

①~④までリスニングが聞けない原因を見てきました。

『③:知らない単語・熟語が含まれている』に関しては、先ほども言った通り単語と熟語を覚えればいいだけですからシンプルに解決することができます。

単語の覚え方がわからない方は、下の記事で詳しく解説していますのでよかったらご覧くださいね。

【受験生必見】大学在学中に英検1級に受かった僕が語る、絶対に成果が出る英単語への取り組み方

2017.09.14

では①・②・④の問題を解決するためにはどんな方法を使えばよいのでしょうか?

もちろん、スニング問題にたくさん触れることは必須条件です。たくさんリスニングをしなければ、聞けるようにはなりません。

ただ、然と沢山聞いていても聞けるようにはならないんですよね…。

そこで『リスニングする』ことにプラスしてほしいことがあるんです。

それは………………『音読』です!

また音読かぁ…あんまりやる気にならないんだよな…

という方もいらっしゃるかもしれません。

実際やってみたけど、続かなかった…という方もいると思います。

しかし、それはおそらくただ漫然と音読をするような状態になっていたのではないでしょうか?

それだとなかなか効果も実感できず続かなくなってしまうと思います。

正しいプロセスで行う音読は皆さんが思っている以上に英語力を高めることに効果があります!

音読で得られる効果に関しては、少し考えつくものをあげてみると…

  1. 英語を前から読んで意味をとっていくようになるので、訳し上げる癖がなくなりリーディングスピードが速くなる。
  2. 音声も活用して、それを真似ながら音読することで英語のリズムや英単語・熟語の正しい発音が身につく。
  3. 正しい発音が身につくと、リスニングでより鮮明に聞き取れるようになる。

といったものがあると思います。

では理想的な音読の方法とはどのようなものなのでしょうか?

(6)理想的な音読方法

理想的な音読の方法は以下の通りです。

  1. スクリプトの中で、わからない単語・熟語にはチェックをしていったん覚える。
  2. スクリプトの中で、構造が分からないとこはじっくりと分析して理解できるようにしておく。
  3. 音声を聞いてみて自分の頭の中の発音とずれているものや、連結音などがあればそれは(カタカナでもいいので)発音をメモしておく。
  4. 音声を聞きながら、それを真似て後ろから追うように音読してみる。その際スクリプトは見ていてもよい。うまく音声についていけるようになるまでやってみよう。
  5. これが終わったら、自分だけで音読してみよう。できれば少しずつスピードを上げて音読できるようになると良い。

『音読をやりましょう!』というと

よし!とにかく音読してみよう!

という感じで、自分なりの読み方で音読をし始めてしまう人がいます。

つまり、この手順の中で行くといきなり⑥からはじめてしまうということですね。

しかし、それはおススメできません。

確かに、どんな読み方であっても英文を前から読む訓練にはなるかもしれません。

しかし音読は『正しい発音で、かつ正しいリズムで』やることによって本来の効果を発揮します。

リスニングができるようになるためには、単語単体の発音を正しく知っていることは非常に大事です。

またそれだけでなく、英語には強く読む単語・弱く読む単語・連結音などがあり、それらが組み合わさることで作られる『リズム感』のようなものがあるんです。

リスニング問題ができるようになりたい方はこの『リズム感』をつかむことがすごく大事ですから、必ず①からはじめて⑤まで進むようにしてくださいね!


ではそれぞれの作業の狙いをお話ししていきます。

まず①と②をすることによって、まず『リーディング教材』として全体の意味を完璧に理解するようなイメージです。

③は『自分の中の発音と実際の音が違う』という問題と解決するためにやります。これを丁寧にやって自分の頭の中の音と実際の音を一致させていきます。

④はいわゆる『シャードイング』と呼ばれる手法です。これは実際の音声について音読をしてみることによって『英語独特のリズム』をつかむことが目的です。

どうしても、音読しはじめの時期は全体の英文を常に同じようなトーンで読んでしまいがちです。

しかし、英語には先ほども言ったような『リズム感』があるんですね。

それを音声の後に続いて真似て読むことで身につけることが目的です。

ですから『音声の後に続いて結構スムーズに読めるようになってきたなぁ』と思えるところまでやると良いと思います。

⑤は自分ひとりで実際にリズムに乗って音読できるのかを実践してみてほしいんです。またスピードを上げていくことにより『よりスピードの速いリスニングの問題』にもひるまずに対応できるようになることを狙っています。

是非、このやり方で進めてみてくださいね!必ず効果が出るはずです!

③英検1級リスニング対策 おすすめ教材

ここからは、英検1級のリスニング対策にオススメの教材を紹介します。

(1)英検1級リスニング問題150 (英検分野別ターゲット)

値段 2484円
発売日 2006/3/1
対象 英検1級リスニングの実際の過去問を解きたい人
カバー範囲 英検1級レベル
収録数 Part1:26題 / Part2:42題 / Part3:20題 / Part4:8題 模擬問題:42題×2セット
おススメ度 ★★★(とってもオススメ!)

 

まず紹介するのは、旺文社が出している英検リスニング問題集の定番書『英検1級リスニング問題150 (英検分野別ターゲット)』です。

各パートの問題が豊富に収録されており、バランスよく英検1級の勉強を進めていくことができます。

Part4の収録数が少ないですが、その分出題される英文の難易度が高いPart2の問題が多いので全体のバランスを考えた結果だと思われます。

英検1級のリスニング対策は、この本を使うことで効率が飛躍的にアップします!

この本を先ほどの『音読の進め方』を参考にしてこなしていくことができれば

本が終わるころにはリスニング力は見違えるようになっていると思います。

他の本を使わなくてもこの本だけで相当量の英文が収録されているので、これが終わってしまった後は過去問・予想問題を演習するだけで十分でしょう。

使う問題集は以下の2冊がオススメです。

値段 2484円
発売日 2017/2/27
対象 英検1級の実際の過去問を解きたい人
カバー範囲 英検1級レベル
収録数 過去問題6年分
おススメ度 ★★★(とってもオススメ!)

 

値段 1836円
発売日 2017/3/27
対象 英検1級の傾向と英検1級レベルの予想問題を解きたい人
カバー範囲 英検1級レベル
収録数 筆記7回分 リスニング2回分
おススメ度 ★★★(とってもオススメ!)

 

このテキストを使えば、きっと英検1級対策は万全です!

音読と合わせてうまく使ってみてくださいね!


いかがでしたでしょうか。

リスニングはなかなか勉強が進まない分野でもありますが、音読をうまく取り入れて勉強することによって

きっといい結果が出てくると思います!

この記事が少しでも皆さんのお役に立てたら幸いです。

では、大串でした。

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